フランスのアジャクシオでプレーをする澤井直人選手。
東京ヴェルディからアジャクシオ移籍後、トップチームでの初出場となったランス戦では途中出場ながら初得点をあげている。
その活躍の裏側には彼が取り入れたメンタルトレーニングが関係していた。
澤井 直人(さわい なおと)
1995年4月3日生 (23歳) 千葉県出身のサッカー選手。リーグ・ドゥ・ACアジャクシオ所属。
Twitter:@0403tvSa
Instagram:s.naoto0403
Facebook:澤井直人

サッカー1色の学生時代。当時は苦に思わなかった。
ーまずは澤井選手について聞かせてください。サッカーを始めたのは何歳頃から?きっかけは?

澤井兄がサッカーをやってて、僕は兄の後ろをいっつもくっついていました。一緒にサッカーをしていたのがきっかけで、本格的にサッカークラブに入ったのは4歳、幼稚園の年少です。

ーそれは自分から希望して?

澤井:いや、、、覚えてないです(笑)。兄とサッカーをした記憶しかないんで。でも自分からやりたいと言ったんだと思います。小学校の休み時間とか学校終わった後も友達とサッカーばっかりやってましたね。ほかのスポーツもちょっとだけやってみたんですけど、全然興味がわかなくて。サッカーばっかりやってた少年でした。

ーほかのスポーツは何をやりましたか?

澤井:野球、バスケとか。でも、すぐ友達を自分のホームグラウンドであるサッカーに引きずり込んでいましたね(笑)。

ーそんな澤井少年ですが、10歳からずっとヴェルディの下部組織に所属されていて、ハードな生活だったかと思いますが、「つらい」と思ったことはありましたか?

澤井:家が練習場から遠く、毎日両親に送り迎えしてもらっていました。帰りも、23時過ぎとかに帰ってたので、今思うと大変だったんだなって思います。そのときは全然苦に思わなかったんですけど(笑)。
毎日送り迎えしてくれた両親には本当に感謝しています。

1つだけ大変だったのは勉強ですね。時間がなかったんで、移動中に勉強していました。

それでもサッカーを休みたいと思ったことはなかったですね。ヴェルディは育成に力を入れていて、僕が在籍していた時も強豪チームでしたし、毎日みんなとサッカー出来るのが楽しかったです

2018年からフランスのアジャクシオへレンタル移籍
ー2014年から東京ヴェルディとプロ契約されました。2018年から長年所属していたヴェルディからレンタルという形でフランスのアジャクシオに移籍されましたが、Jリーグとここが違うなというところはありますか?

澤井:サッカーに関してはフィジカル面とかスピード感の違いは本当に感じます。あとは自己プロデュース力ってのは本当に高いなと思います。
チームのため、チームのためと言いつつも、その中でも、いい意味でも悪い意味でも自分の為にサッカーしているというのは感じます。そういう中で戦っていかないといけないのが海外の世界なのかなというのは改めて感じます。日本人はどうしてもチームプレーなところがあるんで。そこが良いところでもあるんですけど。

ーそこにとまどいはありませんでしたか?

澤井:もちろん、最初はありました。利生さん(清水トレーナー)にも相談しましたし。徐々に乗り越えながらやって行って、今はもう全然馴染んでます。

アジャクシオはきれいで過ごしやすい小さな島
ー話を少しプライベートな方へ。現在住んでいるアジャクシオってどんな町ですか?

澤井:バカンスの町で年中あったかいんですよ。常に観光客がたくさん来て、海もあって、きれいな町で。フランスなんですけど、小さな島で、ほんとにほんとに小さな島です。フランス感はないですが過ごしやすいところです(笑)。

ーじゃあ、日本から観光がてら試合見ようかなって方がいらっしゃたりするんですかね?

澤井:何人か来てくれたんですが多くはないですね。フランス行くとなるとパリ方面へ行くと思うので(笑)。でも、何人かは行きたいって言ってくれている人はいます。
 
ーオフは何してますか?

澤井:ゴルフとかですね。楽しいですが、難しいです(笑)。町がきれいなんで、散歩にもよく出かけます。あとはフランス語の勉強ですね。今は簡単なコミュニケーション程度なら問題なく話せています。

ー監督の指示が聞き取れず困った事は?

澤井:もちろんあります。分からない単語とかあれば監督のところに行って聞けば整理できてプレーできています。徐々に聞き取れる単語も多くなってきていると感じています。サッカーをする上では戦術面はしっかりと理解しなければならないので。

自分が周りの選手に伝えたいことは言葉はもちろんボードやジェスチャーを使って伝えています。みんな理解しようと聞いてくれて、すごく協力的な雰囲気でありがたいです。

ピッチのどこにでもいる選手に
ーどんなプレーに注目して欲しいですか?

澤井:自分はドリブルで何人も抜いたりだとか、特別秀でたものがあるわけではないので、チームの為に献身的にやるというのが自分の武器だと思ってます。ピッチのどこにでも自分がいる、というような存在になりたいと思っています。それは沢山走り回らないといけないし、沢山ボールを触らないといけない。チームの為に戦える人になりたいなって思っています。
さっきの自分のためってのと矛盾しちゃうんですけど(笑)。結果的にチームのためっていうのが、自分のためになるので

目標に近づくためにもこのトレーニングは一番大事だと思った
ーでは、メンタルトレーニングについて聞かせてください。メンタルトレーニングを受けようと思ったきっかけは何でしょう?

澤井:最初はどんなことやるんだろう?というのが気になったところです。
今まで、筋トレのパーソナルトレーニングはやってたんですけど、メンタルの部分をトレーニングする機会がなく、橋本英郎選手(2017年-2018年東京ヴェルディに所属)に利生さんを紹介してもらいました。

実際に会って話してみて今の自分に必要なトレーニングと感じ、取り入れようと思いました。
日本ではまだ少ないかもしれませんが、海外ではメンタルトレーナーがいるっていうのは普通のことで、チームにメンタルトレーナーがいたり、選手もパーソナルでつけていたりしています。
  
ーメンタルトレーニングを受ける前のイメージとかはありましたか?

澤井:知識はゼロでした。ほんとに何をするのかがわからなかったので、イメージというのは特になかったです。とにかく自分で体験してみないとトレーニングの内容や感じ方というのはわからないので、トライしようかなと思いました。

メンタルトレーニングを実際に受けてみて
ー実際にメンタルトレーニングを受けてみてどうでしたか?

澤井:良い意味でメンタルトレーニングへのイメージが変わりました。
実際に選手としての思いを話したり利生さんの話をきいてみて今の自分に足りないところだなって分かりました。メンタルトレーニングが自分の能力を最大限に引き出せるというのも感じました。自分の目標に近づくためにもこのトレーニングは一番大事だと思っています。

ーメンタルトレーニングを受けて何か変化はありましたか?

澤井:試合とかトレーニングとかで普段感じていることを、利生さんに連絡して相談していて徐々にメンタルトレーニングの効果が活かせているなって感じます。どんなトレーニングでも結果っていうのはすぐに出ないので継続してやっていかないとなと思います。その中でもアジャクシオに来てから変化を感じることが自分の中で多くなりました。

メンタルトレーニングの効果
ー具体的にメンタルトレーニングの効果を感じていることは?

澤井:より自分の事を知れるようになりました。自分が感じていることに気づける自分が作られてきて、それがパフォーマンスを出すうえでは本当に大事なことなんだなってトレーニングを通じて感じます。一番実感したのが、ランス戦です。アジャクシオに来て初めてのトップチームでの試合なんですけど、今まで途中出場でいいプレーが出来た印象がないというのをずっと感じていました。ランス戦では途中出場だったんですが、初出場で初得点出来ました。それはたまたまではなくてトレーニングを積み重ねてきたからだと自分は思うし、そこで自信がつきました。この試合は自分の中でとても大きかったなと思います。

アジャクシオに行く直前はヴェルディであまり出場機会がなく、色々思うこともありました。でも一喜一憂せずやってきて、その経験が苦だったとも思いません。そのときの経験もランス戦の結果につながっていると思います。

ートレーニングの内容っていうのは明かせないと思うんですが、意識した事ってありますか?

澤井:途中出場だと今までの経験上、最初のプレーでミスをするとそのまま引きずって自分の持ち味が出せないとていうのが今までの自分の流れでした。
ランスの試合でも最初のプレーはミスしてるんですよ、自分の中で。

ただ、しっかり切り替えてパフォーマンスを持ち直して、その試合で得点することが出来ました。
そのランス戦の次の試合も途中から出場してるんですけど、自分の中で納得のいくパフォーマンスでした。自信をつけるっていうのは大事なんだなと思います。だんだんトレーニングでやっている自分の能力を発揮するということが身についてきていますし、結果にも現れています。

選手としても一人の人間としても成長につながるメンタルトレーニング
ー澤井選手に取ってメンタルトレーニングとは?

澤井:目標に向けて無くてはならないトレーニングです。サッカー選手としても1人の人間としてもより成長が出来る、どんな人にでも出来るトレーニングなんじゃないかと思います。筋トレとかだときつかったりとかあると思うんですけど、メンタルトレーニングはどんな状態でも、どんな人でも出来ると思うので。

今の自分にとっては無くてはならないトレーニングです。

ー最後に今後の夢や目標を教えてください

澤井:長期的な目でみるといくつかあります。
まずは日本代表に入ることですね。ワールドカップに出場すること。
そして、ヨーロッパの舞台で活躍することも目標の1つです!
また、魅力ある人間になりたいですし、育って来たクラブであるヴェルディへの恩返しもしていきたいです!

澤井選手、お忙しい中お時間頂きありがとうございました!

澤井選手のいるアジャクシオの試合は残念ながら現在のところ日本では見る事が出来ません。
アジャクシオはとてもきれいな町みたいなので、観光も兼ねて現地で澤井選手のプレーを観戦してみるのもいいかもしれません。