スポーツメンタルトレーニングの方法と注意点

「メンタルトレーニングでスポーツが上手くなりたい」
「スポーツメンタルトレーニングってどんなことをすればいいの?」
メンタルトレーニングは、一流のスポーツ選手だけのものではありません。
メンタルトレーニングは、どのスポーツにも共通しどのレベルの選手であっても多くの効果をもたらします。

例えば、同じ競技年数の選手でも「絶対に上手くなる」という心持ちの人と「自分はそんなに上手くないから」と思っている人では、どちらが早く上達するでしょうか?
おそらく、前者の選手の方が早く上達するはずです。 このように、精神状態一つでスポーツが上達すると言っても過言ではありません。
今回は、スポーツが上達するメンタルトレーニングの方法を具体的に解説していきます。
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目次

スポーツメンタルトレーニングの方法6選

スポーツに取り入れると効果的なメンタルトレーニングは、以下の6つです。

  1. リラックスできる呼吸法
  2. 筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)
  3. 気持ちを上げるサイキングアップ法
  4. 気持ちを切り替える技法
  5. イメージトレーニング技法
  6. パフォーマンス分析

それでは、具体的な方法をひとつずつ見ていきましょう。

1.リラックスできる呼吸法

緊張しているメンタルをリラックスさせるには、呼吸法が有効です。
呼吸法はメンタルトレーニングの基本であり、いつでもどこでもできます。
実施時には、まず吸う動作から始めます。

  1. お腹が膨らむように鼻から息を吸い込
  2. お腹が凹むようにゆっくりと息を吐き切る

この動作を何回か繰り返すことで、徐々にリラックスできるはずです。
呼吸法を行っている時のポイントは、心と体の状態に意識を向けるようにしてください。
また、姿勢は寝ていても立っていても問題ありません。
大切な試合の前には、この呼吸法で心を落ち着けてみましょう。

2.筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)

筋弛緩法では、体の部位に力を強く入れて抜いた時の開放感でリラックス感を得られます。
筋弛緩法ができる体の部位は、肩・頭部・腕などありますがここでは「お腹」の筋弛緩法を解説していきましょう。

  1. まっすぐに座り、腹部をへこませた状態を5秒ほど続ける。
  2. 一度に力を抜き、腹部全体が弛緩した状態を 20 秒ほど続け、弛緩を感じる

力を入れる際は、70%〜80%くらいの力を入れて行います。
そして一気に力を抜き、脱力の余韻を感じましょう。

3.気持ちを上げるサイキングアップ法

スポーツは、リラックスするだけでなく気分を上げることも大切です。
大切な試合の前には、テンションを上げて試合に臨みます。

サイキングアップ法は、メンタルの状態を戦闘モードに切り替える効果があります。
具体的なやり方としては「アップテンポな音楽を聴く」「体の一部分を軽く叩く」などの方法です。

また「よしっ」「勝つぞ!」などの言葉で気分を盛り上げる方法もあります。
チーム全体をサイキングアップする方法としては「円陣を組む」「ハイタッチ」などが有効です。

4.気持ちを切り替える技法

気持ちを切り替えるメンタルトレーニングは、ミスが続いた時や集中力が途切れた時におすすめです。気持ちを切り替えるメンタルトレーニングには、主に2つの技法があります。

一つ目は、視線を定める「フォーカルポイント」です。

事前に注視点となるものを決めておき、集中力やミスが続いた場合に対象となるものを見ます。
注意を一時的に他のものに向けることで、気持ちを切り替えることができるのです。

2つ目は「キューワード」を利用して気持ちを切り替える方法があります。

キューワードとは、行動を起こすための合図となる言葉です。
例えば「大丈夫きっとできる」「上手くいく」など自分に語りかけて鼓舞します。

心の中で、言葉にするだけで気持ちを切り替え引き締めることができるでしょう。

5.イメージトレーニング技法

イメージトレーニング技法では、頭の中で繰り返し鮮明にプレーを想像する技法です。
脳はイメージトレーニング中にも、実際にプレーしている時と同じ活動領域であることが証明されています。

つまり、イメージトレーニングをするだけでも、練習になるのです。

イメージトレーニングのやり方は、以下の通りです。

  1. 目を閉じて試合をしている自分をイメージする
  2. 今までの自分のプレーで一番良かった場面をイメージする

ここでのポイントは、プレーをしている自分を外から見るのではなく、あくまで自分がプレーしている主観でイメージしましょう。

6.パフォーマンス分析

試合が終わった後、自分のパフォーマンスを分析し振り返ることは、自分のメンタルを強くするヒントになります。

ただ、メンタルは目に見えないものなので紙に書き出して、可視化するのがおすすめです。

例えば、振り返りたい試合の場面を想像し、その時の自分の気持ちや心の状態を分析し書き込みます。

そして、その中で自分が気づいたことを記入し、次回の試合ではどのように活かせば良いのか考えましょう。

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スポーツメンタルトレーニングを行う際の注意点

スポーツメンタルトレーニングを行うには、いくつかの注意点があります。
この項目では、全てのトレーニングに共通する注意点を見ていきましょう。

短時間でも毎日続けることで効果が表れてくる

ここで紹介した、メンタルトレーニングはすぐに効果が出るものではありません。
スポーツの練習と同じく、日々の練習で成果が積み重ねられていきます。

強い精神力を求めるのであれば、効果がないとすぐに諦めるのではなく根気よく実践していくことが大切です。

プラス思考が大きなカギ

全てのメンタルトレーニングを試す時には、プラス思考で行うようにしましょう。
メンタルは目に見えないものなので「本当にこんなことで効果があるの?」と疑心暗鬼になる場合もあります。

ただ、このような精神状態で実践しても効果は半減してしまいます。
ネガティブな心持ちで行うのではなく「効果があるはず」とプラス思考で行いましょう。

まとめ

ここまで、スポーツに活用できるメンタルトレーニングの方法を解説してきました。
メンタルは、試合の勝敗に大きく影響する重要な要素です。

この記事を参考にメンタルを強化し、大切な試合に向けて準備していきましょう。

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メンタルトレーニングの入門資格 ジュニアメンタルマイスター

43Labがサポートした数々のチーム・団体・企業・学校等へのメンタルトレーニングを経て作られた実践的な資格取得講座です。

この記事の作成について

監修:清水 利生

株式会社43Lab 代表取締役
著書:スポーツの本番に強くなる!「子どもメントレ」

1985年山梨県生まれ。
Fリーグでプロフットサル選手として
プレーする中でメンタルの重要性を知る。

引退後、取り組みが「結果」に
繋がらない人のサポートがしたいと思い
メンタルトレーナーに。



ジュビロ磐田、ヤマハモトクロスレーシング、
トヨタ車体クインシーズ、

中央大学駅伝ブロック、他多数チームの
メンタルトレーナーを務め、

過去500人を超える
日本のトップアスリート、

10,000人を超える子どもたちの
サポートを行い結果に繋げる。


日本サッカー協会主催
「こころのプロジェクトユメセン」の講師としても活動し、

子供たちの夢を持つ大切さ、
こころのサポートを行う。

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