メンタルトレーニングの必要性とは?
やるべき人や取り組み方を解説!
メンタルトレーニングは近年、スポーツ選手だけではなく一般的な人々の間でも注目を集めています。
その理由としては、ビジネスシーンでの大事なプレゼンなどのプレッシャーや仕事との向き合い方に悩んでいる人が多いからです。
しかし、いざメンタルトレーニングを取り入れたいと思っても「ほんとにやる意味あるの?」「私には必要ないのかもしれないし」と迷っている人も少なくないでしょう。
そこで、今回はメンタルトレーニングの必要性とやるべき人、自分でできるメンタルトレーニングをご紹介します。
メンタルトレーニングを気軽に取り入れたい人は、ぜひご覧ください。
メンタルトレーニングの必要性
私たち人間は「感情の動物」と言われているほど、メンタルとは深い関わりがあります。
そのため、人間の行動や感情を決めているのは、全てメンタルであると言っても過言ではありません。
感情によってあらゆるパフォーマンスに影響が生まれ、それにより結果や未来も変わってくるでしょう。
それは、メンタルが特に大切だと言われているスポーツ選手に限らず、ビジネスの世界にも当てはまります。
メンタルトレーニングを行うことで、仕事をしやすいメンタリティに整えることができます。
また、近年ではJames E. Loehrが提起した「ビジネスパーソンにもメンタルトレーニングが必要だ」という考えが日本でも浸透し企業や個人でも多く取り入れられています。
実は心配性な人ほどメンタルトレーニングでの効果が現れやすい
意外なことかもしれませんが、実は心配性な人ほどメンタルトレーニングの効果を実感しやすい傾向にあります。
心配性な人は、ネガティブでストレスを感じやすいという特徴がありますが、裏を返せば何事にも慎重で危機管理能力が高い人だといえるでしょう。
そのため、心配性な人は真面目にメンタルトレーニングに取り組むので、効果が得られやすくなります。
また、心配性な人は不安を見える化しやすいので、メンタルトレーニングで対処法が明確になるということもメリットです。
メンタルトレーニングをやるべき人はこんな人!!
メンタルトレーニングをやるべき人は、どのような人なのでしょうか?ここでは、メンタルトレーニングに今すぐ取り組むべき人を解説しています。
心の起伏が激しい人
感情がまるでジェットコースターのように起伏してしまう人は、少なくないでしょう。
感情の起伏が激しくなる原因は元々の気質もありますが、ストレスや疲れで心の余裕がなくなっていることも原因の一つです。
感情の起伏が激しい人は、他人からの何気ない一言や行動に一喜一憂する傾向があります。
つまり、周りからの影響を受けやすくその時の気分によって仕事のパフォーマンスや、結果が変わってしまうのです。
メンタルトレーニングは、自分に起こっていることが理解できるようになり周りの影響を受けずらくして、一定に保つ働きをしてくれます。
本番に弱い人
大事なプレゼンや緊張する場面で、本来の力を発揮できない人は多いでしょう。
そのような経験の多い人は、ますます本番に弱くなり自己嫌悪に陥る悪循環が起こりやすくなります。
メンタルトレーニングは、元々宇宙飛行士の精神力強化のために取り入れられたものです。その後スポーツの世界でも取り入れられるようになり大きな成果を出しています。
アスリートが大事な試合で緊張しても結果を出せるのは、技術だけでなくメンタルが大きく関係しています。
そのため、本番に弱い人がメンタルトレーニングを行うことで、プレッシャーに左右されない精神力が得られるでしょう。
自己肯定感が低い人
自己肯定感とは「自分の存在を肯定的に評価でき、自身の価値や存在意義を認められる感覚」のことです。
自己肯定感が低いと「生きづらさ」を抱えることや、他人からの批判が怖く自分から積極的に行動できないといった弊害が生まれます。
メンタルトレーニングを行い、自己肯定感を高めていくことで、自分に対する価値観がポジティブなものに変わり、周りからの評価にも必要以上に左右されることもありません。
また、自己肯定感が高まると他人のことも受容できるようになるので、人間関係で悩むことも少なくなるでしょう。
【自分でできる】おすすめのメンタルトレーニング方法
メンタルトレーニングの必要性が分かったところで、次は具体的なメンタルトレーニング方法をご紹介しましょう。
メンタルトレーニングにはさまざまなものがありますが、ここでは初心者の方でも簡単にできるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
70点〜80点できれば十分だと考える
まずは、物事に対して完璧を求め過ぎて自己否定することが多い人は100点満点からの減点法になっているケースがあります。
そんな人は「はじめから完璧を求めずに70点〜80点できれば十分」だと考えることで、心にも余裕が生まれてくるでしょう。
何か新しいことにチャレンジする際にも「完璧でなくていい」と思えるだけでフットワークが軽くなります。
また、この考え方は人間関係にも応用できます。
人間は、誰しも「他人から好かれたい」と思うものです。
しかし、全ての人から好かれるのは不可能なことであり、そのために八方美人になるのも非常に疲れますよね。
そんな時は「別に全ての人に好かれる必要はない」と考えることで、心はだいぶ楽になるはずです。
このように、成果や人間関係において完璧でなくて良いという思考を持ちましょう。
イメージを使ったトレーニング
イメージを使ったメンタルトレーニングでは、自分が目指すゴールや結果に対する自信を高めていきます。
また、イメージトレーニングは実際に体を動かさなくても、イメージするだけで筋肉量が上がるという研究結果もあります。
例えばPubmedという医学論文では、4日間 30分程度大腿四頭筋の収縮のイメージを繰り返すイメージトレーニングをすることで、大腿四頭筋の筋力は平均12%上がったのです。
参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18796837/
一流のアスリート選手は、こうしたイメージトレーニングを活用している人も少なくありません。
例えば、オリンピックメダル獲得数史上1位の記録を持っている、競泳アメリカ代表のマイケル・フェルプス選手の例を見てみましょう。
彼は寝る前に毎晩、オリンピックの決勝のレースの正確なラップタイムをイメージしていたことを、ヘッドコーチのマーク・シューベルト氏が語っています。
このように、より忠実に自分の理想とする場面を具体的にイメージすることで、成功するための道筋が明確になり実行しやすい環境作りができるのです。
生活習慣を見直す
生活リズムを整えることも、立派なメンタルトレーニングの一つです。
睡眠や食事、運動などがメンタルに及ぼす影響は大きく、決して馬鹿にはできません。
例えば、朝食を抜くと血液中の糖分が不足し、イライラやストレスの原因となるアドレナリンというホルモンが分泌されます。
その結果、自律神経が乱れ気分障害を引き起こすリスクが高くなることが、タスマニア大学の研究で明らかになりました。
この研究結果は「心と体は表裏一体」と言われているように体のことを大切にすれば、心も自然と安定するという作用もあるといえますしてくるのです。
まとめ
ここまで、メンタルトレーニングの必要性や自分でできる方法を解説してきました。
- メンタルトレーニングは、スポーツ選手だけでなくビジネスや日常生活にも役立つ
- メンタルトレーニングは大事な場面で自分の力を最大限に発揮するのに効果的
- 心配性な人ほどメンタルトレーニングの効果は現れやすい
メンタルトレーニングは、取り組む必要性や意味を理解していないと継続していくことは難しいです。
この記事を参考にメンタルトレーニングの必要性を正しく理解し、メンタルを鍛えてみましょう。
子供たちの 自己肯定感 を高める
メンタルトレーニングの入門資格 ジュニアメンタルマイスター
この記事の作成について
監修:清水 利生
株式会社43Lab 代表取締役
著書:スポーツの本番に強くなる!「子どもメントレ」
1985年山梨県生まれ。
Fリーグでプロフットサル選手として
プレーする中でメンタルの重要性を知る。
引退後、取り組みが「結果」に
繋がらない人のサポートがしたいと思い
メンタルトレーナーに。
ジュビロ磐田、ヤマハモトクロスレーシング、
トヨタ車体クインシーズ、
中央大学駅伝ブロック、他多数チームの
メンタルトレーナーを務め、
過去500人を超える
日本のトップアスリート、
10,000人を超える子どもたちの
サポートを行い結果に繋げる。
日本サッカー協会主催
「こころのプロジェクトユメセン」の講師としても活動し、
子供たちの夢を持つ大切さ、
こころのサポートを行う。